昼寝の効果をひと言で表すと「リラックス効果とリフレッシュ効果」
●ストレスを和らげ、気持ちをゆったりさせる「リラックス効果」
●眠気を解消し、スッキリさせる「リフレッシュ効果」
ストレスを溜めることはあなたの体にも心にも悪影響です。
ストレスが溜まると思うように仕事や勉強がはかどりません。
ストレスの原因はたくさんありますがその1つが寝不足です。
また、お昼を過ぎるとどうしようもなく耐え難い眠気が襲ってきて起きているのがやっとです。
しかし、今の世の中では昼寝が認められていないので、眠たいからといって眠ると周りの人から冷たい視線を浴びそうです。
そこで、仕方なく眠たい目をこすりこすり、就業時間を気にしながら机に向かうのです。
これではどんどんストレスが溜まっていき、それだけでなく、作業能率も確実に落ちてしまいます。
このことは、もうみなさんは経験的に知っているはずです。
誰しも電車の中で少し眠ったあと、とても目が冴えたという経験をお持ちではないでしょうか。
眠い目をこすりながらダラダラ仕事や勉強するのと、割り切って20分間寝て、スッキリとした気分で最後までやりきるのとどちらが効率的でしょうか?
さらに、重要な問題があります。居眠り事故です。
最近では、JR山陽新幹線の運転士が居眠り運転のまま30kmも走行した問題が記憶に新しいですが、他にも、チェルノブイリ原発事故・アラスカ沖のタンカー重油大流出事故なども居眠りが原因だと言われています。
もっとも居眠り事故が起こるのは4時〜5時にかけての夜明け前の早朝ですが、その次に多いのが午後2時なのです。
交通事故もこの時間帯に多くなります。
居眠り事故による経済損失は1.5〜2兆円(『睡眠学の創設と研究推進の提言』)にのぼるとも言われ、作業効率の問題と併せ、大きな「昼の睡眠問題」だと言えます。
この問題を解決するためにも昼寝が認められる社会風土にしていくことが重要でしょう。
そのためにまず、あなたが昼寝をしてみて、その良さを伝えてあげて下さい。
しかし、よく考えてみれば昼寝が冷ややかな目で見られるのはおかしなことなのです。
なぜならば人間の体は日中に昼寝をする構造になっているからです。
昔は日本も昼寝社会でした。朝畑へ行って、働いて、お昼を食べて、昼寝をして、また仕事に戻る。
これだけではありません。
今だって建設業、運転手を始め、ちょっとの居眠りが命取りになる仕事の現場では昼寝や短期仮眠は常識です。
しかし、時代が進むにつれて、目に見える能率を追い求めるばかりに文明社会がわたしたちの文化から昼寝を追い出したのです。