ずばり、
「午後2時、コーヒーを飲んで、20分間寝ましょう。」
●午後2時・・・「眠気のリズムが重なり合う、日中で最も眠たい時間帯!」
人間の眠気には決まったリズムがあり、1つ目に24時間周期のサーカディアンリズム、2つ目に12時間周期のサーカセミディアンリズム、そして2時間周期のウルトラディアンリズムです。一日の内で最も眠たくなるのは早朝4〜6時ですが、ほとんどの人は夜間睡眠中で眠気を感じません。なので、日中最も眠気を感じるのは、12時間周期のサーカセミディアンリズムと2時間周期のウルトラディアンリズムの重なる午後2〜4時だと言えます。この眠気のピーク時に昼寝をすることで、日中最大の眠気を除去と能率アップを図ることが出来ます。
●20分間・・・「スッキリと目覚めるためには30分以内!」
目覚めた後、頭がボーッとする現象を「睡眠慣性」と言い、スッキリとした目覚めを得られません。昼寝の長さを決める時には、この睡眠慣性を考慮する必要があります。睡眠慣性が大きくなるのは深い眠り入っている時に目覚めた場合です。つまり逆に言えば、深い眠りの周期に切りかわる前に目覚めれば、スッキリとした充足感が得られることになり、その時間がだいたい20分間前後になるのです。ただ、眠りの周期には、年齢などにより個人差があるので、15分〜30分の間でスッキリと目覚められる長さが、あなたの最適な昼寝の長さと言えます。
●コーヒー・・・「カフェインがちょうど効き始めてスッキリ目覚める!」
コーヒーにはよく知られている通り眠気をさますカフェインが含まれています。「コーヒーなんて飲んだら眠れない」と思うかもしれませんが、その事がむしろ20分間の昼寝には好都合なのです。
なぜならば、カフェインを摂取してから脳に到達し、実際に効果を発揮するまでに約30分かかるからです。なので、コーヒーを飲んでから昼寝をしていれば、目覚めるべき20分後にカフェインがちょうど効き始め。よりスムーズに、そしてよりスッキリと目覚めることが可能なのです。
「昼ごはんを食べた後、残りの昼休みで昼寝しましょう。」
おそらく会社で働く人には、午後2時の昼寝が良い、と言われても、実際にせわしなく動き回るオフィスの真ん中でいきなり昼寝をすることは難しいかもしれません。そこで、今ある昼休みという休憩時間に昼寝を組み込むことを提案します。
日中最大の眠気のピークは午後2時ですが、2時間周期の眠気のリズムを利用して、その1つ前の午後12時代に昼寝をすることで、午後の眠気を予防することが出来ます。午後12時の昼寝でも、眠気を除去し、やる気がわき、気持ちよく午後の仕事をすることが可能です。
最初の内は、20分間で目を覚ましたり、すぐに寝付くことは難しいかもしれませんが、慣れてくるとアラームなしでも20分後にちゃんと起きれるようになってきます。
そうなるまででも、目をつむっているだけでも回復効果があるので、まずは少しでも仕事の手を休め、目を閉じる時間をつくることから始めることが重要です。
@午後3時以降の昼寝は逆効果。
午後3時以降に昼寝をしてしまうと、夜の睡眠に悪影響を与えるので、眠りの質が悪くなったり、なかなか眠れなくなったりして寝不足を助長しかねません。夜の睡眠は、人間にとって当然重要なものですので、昼寝によって夜の睡眠を邪魔することのないように注意する必要があります。
A30分以上の昼寝は目覚めを悪くする。
眠りには周期があり、深い眠りの時に目覚めると頭がボーッとする睡眠慣性が起こり、作業能率が低下します。入眠後30分を過ぎると深い眠りの周期に入るので、これ以降に目覚めると睡眠慣性が大きくなることになります。睡眠慣性が大きくなることは、単に作業能率を低下させるだけでなく、再入眠しやすくなるので、運転中などは居眠り事故につながり大変危険です。