まず、昼寝の覚醒効果についてですが(170pの図)、昼寝直後にはっきりと眠気がなくなり、そのまま2時間の覚醒状態が維持されています。コーヒーの覚醒維持時間が30分〜であることを考えると、かなりの間眠気を感じずに済むことになります。
14時に昼寝を取った場合の成績評価を調べた実験では、休憩だけの場合では15時以降に成績が低下するのに対し、昼寝をした場合はその後2時間は成績が向上することがわかりました。
また、福岡県立明善高校では、昼寝を導入して成績が向上したというデータも出ています。昼寝制度導入40日後に、生徒を対象にアンケートを行った結果、週1回以上、昼休みに昼寝をした生徒は208人、仮眠しなかった生徒は595人でした。昼寝する生徒の61%が「授業に集中できている」と回答し、しなかった生徒の46%を大きく上回りました。また「成績が向上した」「勉強のやる気がある」「体の調子がいい」と答えた割合も昼寝組が高かったということです。
(読売新聞「15分「昼寝タイム」で成績向上…福岡県立明善高」2005/9/2)